furnyaをつくる人vol.2 Koichi Hirabayashi

furnyaをつくる人vol.2 Koichi Hirabayashi

Cat Cellarをはじめとするfurnyaブランドのプロダクトは複数のデザイナーの協業により作られています。今回はプロダクトデザインを手掛ける平林氏にお話を伺いました。

-普段のお仕事について教えてください

建築デザインの仕事をしています。

-Cat Cellarの設計にあたって、ネコちゃんのために意識したポイントを教えてください

爪を研いだり、中に入って隠れたり、緩やかな曲線の上でくつろいだり、トンネルから見え隠れするおもちゃで飼い主さんと遊んだり、猫の大好きを1つのデザインに詰め込みました。



-その他細かいこだわりポイントを教えてください。

柔らかな流線型の段ボール波板は、猫が爪を研ぎやすく、かつ身体にフィットしてくつろぎやすいようにデザインしています。

材料には研ぎカスの出にくい強化段ボールを採用しました。段ボールの美しい断面の表情も魅力の1つです。

-にゃんとす先生の監修はどのように設計に反映されていますか

ネコにとってどんな空間が心地良いかなど、空間コンセプトの策定から、細部の寸法ディテールについてまで、ネコファーストのデザインとなるようににゃんとす先生に全て監修してもらいました。

また、にゃんとす先生に何度か試作品を実際に使っていただき、細かなレビューを反映しながらデザイン調整を進めました。

-Cat Cellarの設計にあたり苦労した点を教えてください。

大きく2つありますね。

一つ目は接合部の設計です。爪を研いだ天板がぼろぼろになってきたら、天板を取り外して裏返したり、下の板と取り換えたり出来るようになっています。この機構の検討に多くの試行錯誤が必要でした。

二つ目はネコのスケール感です。ネコちゃんにも大きな子と小さな子がいます。個性が異なるネコちゃんに心地よく使ってもらえるような寸法の設定を、試作品をいくつも作りながら決定していきました。


-他の爪とぎ製品に比べてなぜCat Cellarはインテリアに馴染むのですか

曲面が3枚重なっているシルエットをスッキリと見せるために、それ以外の印象をできる限り無くすようにデザイン調整しています。下部の支えを出来る限り目立たなくしたり、曲面の薄さを追及したり、仕上げ面の塗装色を段ボールと合わせたり、、、これらの操作によって極めてスッキリしたデザインとなっています。

また、本来の段ボールが持つアースカラーも相まって、結果としてどんな空間にも馴染むシンプルで優しいデザインとなりました。


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